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長野

羽田さん、事実上の一騎打ち制す

2019年7月22日

 二十一日に投開票された参院選長野選挙区(改選数一)は、国民民主党現職の元国土交通相羽田雄一郎さん(51)が、事実上の一騎打ちとなった自民党新人の元衆院議員小松裕さん(57)に十四万五千票余りの大差をつけて、五選を果たした。

 今回の票差は、二〇一六年の前回選で民進党(当時)の候補者が自民候補につけた七万四千票余りの差を倍近く広げた。

 羽田さんは今回、衆院議員だった祖父の武嗣郎さん(故人)の時代から続く後援会「千曲会」の幹部脱退や会員の高齢化という課題に直面したが、代々の地盤がある上田市周辺を中心に支持を集めた。高い知名度を生かして選挙戦を優位に運び、中南信地域でも小松さんを引き離した。

 小松さんは吉田博美自民党参院幹事長(70)から後継指名を受け、衆院長野1区からくら替えして選挙区が県内全域に広がった。知名度の低さを克服しようと党を挙げた組織戦を展開し、加藤勝信総務会長や茂木敏充経済再生担当相らが次々と応援に入った。

 羽田さんの地盤の衆院長野3区でも、四月の県議選で一人から八人に増えた党所属県議が個人演説会などを支え、切り崩しを図った。陣営は最終盤に向けて長野市や松本市などの大票田で得票が伸びることに期待したが、最後まで浸透しきれなかった。

 NHKから国民を守る党員で社会保険労務士の古谷孝さん(43)ら新人二人は支持が広がらなかった。

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